監理技術者講習とは?

監理技術者講習とは、監理技術者になるために必要な監理技術者講習修了証を得ることのできる、国土交通省登録実施機関が行う講習です。

監理技術者になるためには、建築業法第26条によりこの講習の受講が義務付けられています。

受講資格は特にありません。

しかし、講習修了証はシール状になっており、監理技術者資格者証に貼る形で使用します。

監理技術者資格者証の交付には、指定の業種ごとの一級国家資格が必要なため、一級国家資格の取得を念頭に置いておきましょう。

監理技術者になるためには監理技術者講習修了証とともに監理技術者資格者証が必要なため、持っていて損はありません。

なお、講習修了証の有効期限が令和3年に改正され、受講した日から5年後の12月31日までとなりました。

同年内で何度受講しても有効期限は伸びないため注意してください。

受講期限を延ばしたい方は翌年の1月1日以降に再受講するようにしましょう。

オススメは受けようと思った年の1月中に一度目を受講し、5年後の年に二度目を受講する形です。
一番長く保持していることができます。

また、有効期限期間に新たに業種を追加されたとしても再受講は必要ありません。
再受講が必要になるのは有効期限の延長時のみです。

監理技術者の科目

講習科目は以下の4つになります。

①建設工事に関する法律制度
②建設工事の施工計画の作成、工程管理、品質管理、その他の技術上の管理
③建設工事に関する最新の材料、資機材及び施工方法
④修了試験

講習内では①から③が6章構成になっており、

第1章 建設業の現状と監理技術者
第2章 建設工事における技術者制度及び法律制度
第3章 建設工事における施工計画と施工管理
第4章 建設工事における安全管理と技術基準
第5章 建設工事における環境保全
第6章 最新の建設技術の動向

となっています。

参考:JCTC一般財団法人全国建設研修センター「監理技術者講習

監理技術者講習の日程

監理技術者講習は1日かけて行われる講習です。所要時間は約6時間ですが、学校の時間割のようにプログラムが組まれているため、始まりは午前9時から終了は午後5時ごろとなっています。

会場ごとに異なるため、受講予定の方はお近くの会場での開催プログラムがどのように組まれているのか調べてみましょう。

どこの会場でも共通している点としては、学習内容6章が終了次第、修了試験を予定としています。
1コマごとの間には10分休みがあり、お昼休みは50分間設けられています。

参考:JCTC一般財団法人全国建設研修センター「監理技術者講習

監理技術者講習を受けられる場所

2023年3月現在、受講方法は会場講習とオンライン講習の2種類があります。

会場講習の会場は全国に見られました。

しかし、会場によっては1か月に1度や6か月に1度と、開催回数にばらつきが見られました。

また、空席などの都合も考慮しておいた方が良いでしょう。

なので、受けようと思い立ったらまずはお近くの会場がいつ講習を開催しているのか調べておきましょう。

受講料は申し込みサイト等で多少変動が見られましたが、どこでも大体10000円以下(会場講習は郵送申し込みの場合)の料金帯でした。

会場受講とオンライン受講で料金に差があるところもあったため、ぜひ各サイトを見比べてみてください。

参考:JCM一般社団法人全国土木施工管理技士会連合会「監理技術者講習の概要

まとめ

監理技術者講習は、監理技術者として活躍したい方にとっては必ず受験しなければならないものです。

会場が埋まらないよう、受験をお考えの方は今すぐに会場を調べてみましょう。

また、有効期限があり、一年の早い時期に持っていたほうが長く保持できることになることが分かっていただけたかと思います。

受講資格はないので、受講時期も考慮しながらまずは監理技術者への第一歩として受講してみてはいかがでしょうか。

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工事監理者とは

工事監理者は設計図に基づいて指導し、設計図通りに工事が進んでいるかを確認する人を指します。

名称の似ている「工事管理者」とは別物になります。

監理者はあくまで設計図通りに作ることができているか、工事の進み具合は遅れていないかを第三者視点で確認する仕事であり、設計者、つまり建築士の仕事です。

また、法律によりほぼすべての工事で工事監理者を定めなければなりません。

しかし、建築物の規模により、必要な建築士資格が変わってくるなど、一部規定があります。

参考 国土交通省「工事監理制度の概要

さらに、工事監理者は建築士の法的立場を指すため、施工会社での立場は関係なく、そもそも施工会社に属していなくても問題ありません。

そのため、選任は建築主が行います。

工事監理者の業務内容

上述したように、工事監理者の役割は設計図通りに工事が進んでいるか随時確認することです。

建築士法第2条、第18条、第20条の規定によると、

・工事を設計図所と照合
・工事が設計図所の通りに実施されているかを確認
・工事が設計図所の通りに実施されていなければ、工事施工者に指摘・改善を指示
・工事施工者が求めに従わないときは、その旨を建築主に報告
・工事監理を終了したときは、その結果を文書で建築主に報告

等になります。

また、建築主との契約によっては

・材料検査
・施工計画の確認
・建築主の代理で打ち合わせ

も含む場合があるようです。

工事の工程ごとに現場検証するため、毎日現場に赴くわけではなく、工程ごとに要所で赴き、検査を行います。

この監理方法には、国が定めた「工事監理ガイドライン」という指針に則って、基本的に行っていきます

工事監理者になるには

工事監理者になるには、建築基準法第5条において決められた資格を持っている必要があります。

・一級建築士
・二級建築士
・木造建築士

上述したように、所持する資格により、担当することのできる工事の規模が変わります。

また、各建築士資格を所持していなくとも工事監理者として業務を行うことができる建築物もあります。

まとめ

工事監理者は、工事に直接携わる者ではありません。設計者として図面通りに工事を進められているか、外側から監督する立場です。

しかし、工事現場に必ずなくてはならない存在です。

工事に関しての知識は必ず必要であり、工事のスペシャリストであることには変わりありません。

建築主に代わり、設計図通りに建物が建てられるように監理する、その工事の出来や品質の最終決定者ともいえます。

ぜひ、工事監理者を目指す方は、建築士資格を獲得してください。

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監理技術者とは

監理技術者とは、工事現場にて建設工事の施工の技術管理を一手に担う人を指します。

主な特徴として、建設業法第7条により、外注総額4000万円以上、または建築一式工事の総額6000万円以上の工事現場には必ず配置される人材です。

また、公共、民事問わず、ほとんどの建設工事に専任の監理技術者が必要です。

工事現場に配置されるには監理技術者資格者証の交付を受けて、監理技術者講習を受ける必要があります。

監理技術者資格者証は建設業技術者センターで交付しています。

監理技術者講習はインターネット受講が可能になったため、動作環境の整ったパソコンがあればどこでも受講可能になりました。

監理技術者の業務内容

上述したように、監理技術者の業務は建設工事の施工の技術上の管理を担うことです。

建設業法第26条の規定によれば、

・施工計画の作成
・工事の工程管理
・品質管理
・安全管理
・施工に従事する者の技術指導監督

などが業務に含まれます。

特に、監理技術者は現場に関わる多くの技術者の仕事の監督を行うことが主な仕事となります。

監理技術者になるには

監理技術者になる条件は、上記の通り、監理技術者資格者証の所持と監理技術者講習を受講していることです。

ただし、監理技術者資格者証の発行を申請するためには条件があります。

その条件にはいくつか種類があるので、ご紹介します。

①指定の1級資格を獲得していること

指定建設業7業種では、必要な資格を持っていれば監理技術者資格者証の交付申し込みをすることができます。

②2種類の実務経験があること

申請に必要な実務経験には2種類あります。

工事にかかわる実務経験と、指導監督的な立場での経験です。

1つ目の工事に関わる実務経験では、最短で1年以上、最長で10年以上必要です。

この年数の差は、指定学科を履修しているか、特定の資格を有しているかによって変わります。

2つ目の指導監督的な立場での経験は2年以上必要です。

実務経験年数と重複して数えることが可能です。

③国家資格を持っていること

国家資格を持っており、かつ実務経験があることで資格取得が可能になるケースもあります。

建設業ごとに必要な資格、資格ごとに必要な実務経験年数が変わります。

自分の持つ国家資格が使えるか、実務経験が何年必要になるか、ぜひ調べてみて下さい。

参考:一般財団法人建設技術者センター「実務経験による監視技術者資格取得のための国家資格等一覧

まとめ

監理技術者は、建設事業者にとってなくてはならない存在です。

大規模な工事現場において必ず必要とされ、総合的な監督業を担うため、求められるレベルは大変高いものになります。

しかし、昨今の日本の開発事業の活発化により、需要は高まっていくことでしょう。

もし、監理技術者となりうる条件資格を有していれば、あなたは多く必要とされることは間違いありません。

持っていれば昇格や昇給も夢ではない資格です。

是非あなたも挑戦して、キャリアアップを目指しましょう。

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1級土木施工管理技士とは

土木施工管理技士とは、土木工事の現場での主任技術者や監理技術者、専任技術者になるために必要な資格であり、国土交通大臣が認定する施工管理技士国家資格のひとつです。

土木工事に携わる方、またはこれからこの業界で働きたいと考える方を対象にした試験になります。

1級資格は主任技術者、監理技術者として認められるために必要な資格となっています。

また、令和3年度から技士補の資格新設に伴い、1級土木施工管理技士検定の第一次検定に合格すれば、1級土木施工管理技士補の資格を取得できます。

1級土木施工管理技士検定は難関資格だと言われていますが、実際はどうなのでしょうか。

1級土木施工管理技士の資格取得の難易度

1級土木施工管理技術検定は第一次検定と第二次検定に分かれています。

第一次検定では四肢択一式のマークシート問題です。

問題は五つの分野に分かれており、そのうち土木一般、専門土木、法規は選択問題となっています。
問題の傾向は、過去問からの類似問題の出題が多いです。

なので、過去問等で問題傾向を知り、得意分野をしっかり勉強して臨めば突破できる難易度だと言えます。

また、第一次検定は2級合格者であれば誰でも受けることができるため、2級を取得した方はしっかりと復習しておくことも合格するために近道となると言えます。

第二次検定は記述問題となっています。

受験資格も2級合格者であっても、学歴や勤務実績にもよりますが実務経験が5年以上あることが必須となっており、取得までの期間がとても長くなっています。

さらに、経験記述という論文のように書くことが求められる問題があるため、難易度は高いと言えます。

ちなみに1級土木施工管理技術検定の勉強時間は300~700時間と言われています。

1級土木施工管理技士の合格率

国土交通省の発表した令和4年度の1級土木施工管理技術検定によると第一次検定の合格率は、受験者数38672人に対し合格者数21097人のため、平均約55%です。

合格者を年齢別にみると、一番多いのが25~29歳で21.0%、次いで30~34歳で15.5%、45~49歳が15.1%、40~44歳が14.9%、35~39歳が13.7%となっています。

これを見ると、全体的に40代以下が多く、若年層に多いと言えます。

また、第一次検定合格者のうち2級合格者は56.9%と半数以上でした。

つまり、難関だと言われている1級でも、第一次検定ならば独学で十分に合格することができます。

第二次試験の合格率は、受験者数24462人に対し合格者数7032人のため、平均約30%です。

合格者を年齢別にみると、一番多いのが25~29歳で31.0%、二番目に多いのが30~34歳で17.7%、次いで40~44歳が13.2%、45~49歳が12.9%、35~39歳が12.3%です。

こちらも全体的に30代以下が多く、若年層が多い傾向があります。

全体的に第一次検定と比べるとかなり低い確率となっています。

参考にした資料についてはこちら
国土交通省「令和4年度 2級土木施工管理技術検定「第一次検定」合格者の発表」(https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo13_hh_000001_00127.html)
国土交通省「令和4年度 2級土木施工管理技術検定「第二次検定」合格者の発表」
(https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo13_hh_000001_00151.html)

まとめ

このように2級土木施工管理技士は、難関資格ではあるものの、第一次検定と第二次検定で大きく難易度に差があることが分かります。

一方、合格率だけで見ると2級の第一次検定、第二次検定とほぼ同じ確率となっています。

しかし、受験資格からもわかるように、現場で多くの経験を積んだ層が望むのが1級になるため、難易度と必要な努力量の差は想像に難くないでしょう。

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2級土木施工管理技士とは…

土木施工管理技士とは、土木工事の現場での品質・安全の管理や一般建設業の許可を受けることのできる国土交通大臣が認定する施工管理技士国家資格のひとつです。

主任技術者や監理技術者、専任技術者になるために必要な資格でもあります。

土木工事に携わる方、またはこれからこの業界で働きたいと考える方を対象にした試験になります。

その中でも2級資格は専任技術者、主任技術者として認められるために必要な資格となっています。

資格は三種類に分かれており、「土木」「鋼構造物塗装」「薬液注入」それぞれに合格すれば、その分野の主任技術者として施工計画を作成して現場の技術上の管理を行う役割を担えるようになります。

しかし、2級取得時点では監理技術者になることは出来ません。

1級土木施工管理技術士では監理技術者になることができますが、1級の受験資格のひとつに2級の第二次検定に合格することというものがあるため、監理技術者を目指す方は積極的に合格を狙いたい資格です。

2級土木施工管理技士の資格取得の難易度

2級土木施工管理技術検定は第一次検定と第二次検定に分かれています。

第一次検定では四肢択一式のマークシート問題となっており、難易度は比較的易しいです。

受験資格も17歳以上であれば誰でも受験ができ、しっかり勉強をしていれば突破できる難易度です。

一方、第二次検定は記述問題となっており、難易度としてはやや難しい部類になります。

受験資格も大卒でも実務経験が一年以上あることが必須となっており、取得までの期間がとても長くなっています。

しかし、問題の傾向が決まっているため、過去問等で繰り返し記述解答の演習に取り組めば、合格できる可能性は十分に高くなると言えます。

2級土木施工管理技術検定の勉強時間は一般的に100~400時間と言われており、人により実務経験の差等から必要時間に大きく差があります。

それでも、合格に必要なレベルになるまでとても多くの時間が必要であることが分かります。

2 級土木施工管理技士の合格率

国土交通省の発表した令和4年度の2級土木施工管理技術検定によると、第一次検定の合格率は平均約60%です。

種別にみると、土木が64.0%、鋼構造物塗装が47.9%、薬液注入が79.8%です。

鋼構造物塗装が低めに見えますが、2人に1人が受かる計算なので、しっかりと勉強して挑めば十分に合格が望める難易度だということが分かります。

第二次試験の合格率は平均約40%です。

種別にみると、土木が37.9%、鋼構造物塗装が28.3%、薬液注入が30.6%です。

全体的に第一次検定と比べると半分近く低い確率となっていますが、やはり鋼構造物塗装が他より低く、より多くの勉強時間が必要であることが分かります。

まとめ

このように2級土木施工管理技士は、難関資格とまではいかないものの難しい資格ではあることが分かります。

とくに第二次検定では長い時間をかけて経験を積み、実際の現場で使うことのできる知識をつけることが求められます。

つまりその期間を乗り越えて取得した2級土木施工管理技士という資格は、実際の現場でもあなたがとても信頼のおける技術者である証明になります。

また、1級土木施工管理技士を受けるための土台にもなるため、監理技術者になりたいと考える方には第一歩として取っていただきたい資格です。

ぜひ2級土木施工管理技術検定に合格して、土木工事分野のプロフェッショナルとしての証を手に入れてみてはいかがでしょうか。

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主任技術者の役割

主任技術者とは、工事現場にて建設工事の施工の技術管理を一手に担う人を指します。

主な特徴として、建設業法第7条により、外注総額4000万円未満、または建築一式工事の総額6000万円未満の工事現場には必ず配置される人材です。

もし、配置せずに工事をした場合には、その建設業者に100万円以下の罰金の罰則があります。

また、選任は請け負った建設業者と直接的で恒常的な雇用関係にある技術者に限られます。
そのため、建設業者が運営していく中で、必ず求められる人材だと言えます。

さらに、主任技術者には専任と非専任の違いがあります。
公共性のある物を建設する場合には専任義務というものが発生し、選任された主任技術者はその現場のみを担当する者でなくてはいけないのです。

まず、「公共性のある物の建設」に該当するのは、請負総額3500万円か、建築一式工事ならば7000万円以上であり、かつ建設業法施行令27条にある工事のことです。

これには、個人住宅を除いたほとんどの工事が当てはまります。

よほど密接な関係のある工事でなければ、他の現場でも並行して主任技術者を担うことは出来ません。

こちらも、専任主任技術者が必要な場合に配置しなかった場合には、100万円以下の罰金が科せられます。

主任技術者の業務内容

上述したように、主任技術者の業務は建設工事の施工の技術上の管理を担うことです。

建設業法第26条の規定によれば、

・施工計画の作成
・工事の工程管理
・品質管理
・安全管理
・施工に従事する者の技術指導監督

などが業務に含まれます。

・主任技術者になるには

主任技術者になるための条件は、3パターンあります。
いずれかに該当し、かつ工事を請け負った企業に直接雇用されていれば、主任技術者になれます。

①指定の国家資格を獲得

そもそも建設業は29種類あり、それぞれに対応する資格が異なります。
工事内容に対応した資格を所持していれば、主任技術者になることができます。

オススメは土木施工管理技士と、建築施工管理技士の二つです。
この二つの資格を持っていると、20種類以上の建設業の主任技術者を担えます。

参考:国土交通省「営業所専任技術者となりえる国家資格等一覧

②一定期間以上の実務経験

最短で3年以上、最長で10年以上の実務経験を積むと主任技術者になれます。
この年数は、国が定める指定学科によって差があります。

参考:国土交通省「指定学科一覧

③指定の登録機関技能者講習を受講

対象となっている講習は33種類あります。
また、こちらも資格と同じく、工事内容と対応した講習を受ける必要があります。

参考:国土交通省「登録基幹技能者講習修了証の取り扱いについて

まとめ

このように、主任技術者は、建設業界にとってなくてはならない存在です。

しかし、実務経験がなくとも、資格取得、あるいは講習受講で主任技術者になることができます。
つまり、比較的ハードルは低いと言えます。

昨今の老朽化によるインフラ整備の需要増加に比例して、主任技術者が求められる機会が増えています。

もし、主任技術者となりうる条件資格を有していれば活躍の幅が広がりますのでぜひチャレンジしてみてください。

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技術士資格は難易度が高いことで知られますが、どの程度難しいのでしょうか?

この記事では技術士資格の中でも特に建設部門に絞って、技術士資格を取得することがどれほど難しいか、過去の受験者のデータをもとに分析します。

難易度を知ることで今後の対策方法を考え、合格するために必要な準備を整えましょう。

このサイトでは⇩のような記事も公開中です。興味があればぜひご覧ください。
2級土木施工管理技士の合格率は?受験資格や第一次検定・第二次検定の難易度について解説

技術士の資格を取得するために必要な試験

技術士の資格は文部科学省が管轄している資格認定制度です。

日本技術士会のHPによると

「科学技術に関する技術的専門知識と高等の専門的応用能力及び豊富な実務経験を有し、公益を確保するため、高い技術者倫理を備えた、優れた技術者の育成」

https://www.engineer.or.jp/contents/become_engineer.html

こちらを目的とした資格で、専門知識だけでなく技術者としての倫理観を持ち合わせた方が合格できる試験となっています。

そのため、ハイレベルな知識に加えて、実務経験と倫理観を兼ね備える総合力が求められます。

1次試験の特徴

技術士になるためには1次試験と2次試験を突破する必要があります。

1次試験の内容は大学のエンジニアリング過程程度とされており、択一式の筆記試験により合否が決まります。

試験では基礎科目、適性科目、専門科目について問われます。

また、受験資格は定められていないため、どなたでも受験が可能です。

試験は10月中旬ごろ実施されており、合格発表は12月中旬ごろです。
申し込み期間は6月下旬から7月初旬になるので締め切りに注意しましょう。

2次試験の特徴

2次試験は技術士となるために必要な高度な知識、能力を有しているかが問われるもので、知識・経験による総合的な判断能力が求められます。

1次試験とは異なり、筆記試験に加えて口頭試験が実施されます。
筆記試験で合格しなければ口頭試験は受験できません。

さらに受験資格についても1次試験とは異なり、以下の実務経験がなければ受験できません。

・職務上の監督者の下で4年を超える実務経験
・7年を超える実務経験

4月中旬~4月下旬頃申し込みが可能になり、7月中旬の筆記試験の合格を経て11月下旬~翌年1月に実施される口頭試問に合格することで日本技術士会に技術士として登録の申請をすることができるようになります。

技術士の資格取得の難易度

技術士の資格を取得するためには1次試験合格後、長い実務経験を経て難易度の高い2次試験を突破する必要があります。

合格までに相当な期間が要されることからも難易度が高いことがわかりますが、実際の合格率はどの程度なのでしょうか?

技術士第1次試験の合格率

日本技術士会のHPで公開されている令和3年度の技術士試験建設部門の統計情報によると

受験者数8,581人に対して合格者は2,483人のため合格率は28.9%。
ちなみに建設部門以外も含めての受験者の平均年齢は33歳で、合格者の平均年齢は31.6歳です。

技術士第2次試験の合格率

一方、2試験は
受験者数13,311人に対して合格者は1,384人のため合格率は10.4%。
建設部門以外も含めての受験者の平均年齢は43.5歳で、合格者の平均年齢は42.5歳です。

まとめ

これまでに見てきた通り、技術士試験合格のためには長い期間が必要です。
合格者の割合も1次試験が約3割、二次試験が約1割ということを考えると相当な努力が求められます。

つまり技術士試験合格という実績は、ハイレベルな知識があることの証明ができるだけでなく、いかにその人が努力できる人間かを測る指標になります。

実際の現場でも専門知識に加えて技術者としての倫理観を兼ね備えた技術士が信頼されることは間違いありません。

ぜひ技術士試験に合格して更なるキャリアアップを実現させてください。

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