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建設コラム

コンクリート診断士の受験資格や難易度、試験内容について解説します

2023.07.31

コンクリート診断士は既存のコンクリート構造物の健全性を評価し、維持管理や修復に関する専門的な助言を提供します。

コンクリート診断士はコンクリートの劣化の原因を調査し、適切な修復方法を提案しますが、これには視覚的な検査、非破壊検査、試料採取と検査など、様々な診断技術を使用します。

今回の記事では公益社団法人 日本コンクリート工学会の発表している試験内容等を参考にコンクリート診断士の受験資格等について解説します。

コンクリート診断士になるメリット

コンクリート診断士になれば、その専門性と難易度から平均年収アップにつながる可能性は大いにあります。

この資格は高度な知識と経験を必要とし、それが評価され、給与に反映されることが多いからです。
この資格を持っていることで、さまざまな現場で的確な判断と高いパフォーマンスを発揮できる人材であるという証明ができます。

また、コンクリート診断士は民間資格ではありますが、その専門性が評価され、平均年収の向上だけでなく、確固たるキャリアアップへの道が広がる可能性があります。

コンクリート診断士を取得することで、自身の専門性を高め、より幅広い分野で活躍するきっかけになるでしょう。

コンクリート診断士の受験資格は?

コンクリート診断士になるためには、日本コンクリート工学会が主催する試験に合格する必要があります。受験資格は、コンクリート診断士講習会を修了し、以下の条件を満たすものとされています。

資格要件

  1. コンクリート主任技士
  2. コンクリート技士
  3. 一級建築士
  4. 技術士(建設部門)
  5. 技術士(農業部門-農業土木)
  6. (特別上級・上級・1 級)土木技術者(土木学会)
  7. RCCM(鋼構造及びコンクリート)(建設コンサルタンツ協会)
  8. コンクリート構造診断士(プレストレストコンクリート工学会)
  9. 1級土木施工管理技士または1級建築施工管理技士(監理技術者資格者証を有すること)

学歴+実務経験要件

下記いずれかの学校でコンクリート技術に関する科目(コンクリート工学・土木材料学・建築材料学・セメント化学・無機材料工学等)を履修した卒業者

大学卒業者(コンクリート技術に関する科目を履修した卒業者)実務経験4年以上(注)
高等専門学校(専攻科)卒業者(コンクリート技術に関する科目を履修した卒業者)実務経験4年以上
短期大学卒業者(コンクリート技術に関する科目を履修した卒業者)実務経験6年以上
高等専門学校卒業者(コンクリート技術に関する科目を履修した卒業者)実務経験6年以上
高等学校卒業者(コンクリート技術に関する科目を履修した卒業者)実務経験8年以上

(注)大学院でコンクリートに関する研究を行った人は,その期間を実務経験とみなすことができます。この場合、実務経歴書に学位論文の題名、期間の記入、大学院の学位論文の題名が記載されている学位授与証明書または成績証明書等が必要です。

※受験資格に関する詳細は、公益社団法人 日本コンクリート工学会にて必ずご確認下さい。

公益社団法人 日本コンクリート工学会

試験概要

◯受験願書

願書販売:1,000円(税込み、郵送料含む)

◯試験受験料

11,000円(税込み)

選考基準:

◯試験内容

以下の知識・技術に関する一般的知識と理解力等についての筆記試験

・変状の種類と原因

・劣化の機構

・調査手法

・劣化予測、評価および判定基準

・対策の種類、補修・補強工法

・建築物および土木構造物の診断の考え方・調査項目

・技術および基準類の変遷

◯試験形式

・四肢択一問題(マークシート40問)

・記述式問題(1,000字以内で記述)

登録

コンクリート診断士試験の合格者のうち、コンクリート診断士登録申込書に「コンクリート診断士倫理規定」を遵守することを誓約のうえ、登録した方には「コンクリート診断士」の資格が付与されます。

登録料 :7,000円(税込み)

コンクリート診断士の難易度

コンクリート診断士の資格試験では、40問ほどの4択問題と1,000文字程度の記述式問題が出題されます。

4択問題では「適当なものを選べ」「不適当なものを選べ」などさまざまなパターンが出題されるので、参考書を読むだけではなく、過去問を解いて出題パターンに慣れておくことが大切です。

記述式問題では具体的な知識や応用力が求められるため、練習問題で回答の仕方や時間内に考えをまとめる方法を身につけましょう。

2022年度のコンクリート診断士試験は、受験者3,474名に対して合格者557名、合格率16.0%の結果となりました。例年15%前後の合格率で推移しており、やや難関の資格と言えます。

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